健康のひろば 2021年5月号
健康のひろば 2021年5月号を発行しました。
※なお、新型コロナの感染拡大の状況により、行事の中止や延期をおこなう場合があります。
お問い合わせは、まちづくり組合員活動支援部まで。 ☎0836-34-2510
2021年4月
健康のひろば 2021年5月号を発行しました。
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2021.4.24 理事会挨拶
野田浩夫
新緑のまぶしい季節になりました。GWを目前にした土曜日の理事会出席ご苦労さまです。
新型コロナ・パンデミックは明らかに第4波が始まっています。しかもウイルス自体が感染性も病原性も強い方向に変異しており、事態は昨年の今頃より格段に悪化していると思えます。現時点で世界で300万人以上が死亡し感染者は1億4千万人に達しています。日本では死者9800人、累計感染者数54万人です。
その中では予想通り貧困者に死亡・感染が集中しています。それに加えて、急性感染症であることから、慢性疾患と違って医療資源へのアクセスの格差が大きな決定要因になっていることが特徴になっています。
また、倒産や失業が増え、社会的支援(ソーシャル・キャピタル)を失った女性の自殺の多いことが注目されています。
この感染症の生物医学的特徴の最新知見を急いで学びながら、同時に強固な社会的支援を構築しなくてはならないという点で、医療生協もかってない課題に直面しています。
ここで目をごく狭い範囲に転じて、健文会の事業所について述べれば、すでに市中由来の職員感染、つまり事業所への感染持ち込みを3回経験しました。1回目は感染者1人、接触者2人という小規模なものでした。2回目は休日に県外から来るパート医師に必ず事前に行なっているPCR 検査が陽性を呈したというものでしたが、これはすぐに私が勤務交代に入ってことなきを得ました。しかし、3月31日に始まった3回目の感染持ち込みは、数日連続勤務している職員の感染が、勤務時間中に全く突然に判明したという本格的なものでした。
その日は検査技師がほぼ徹夜して同じ関連職場全員のPCR検査を実施するなど徹底した追跡を行ない、結果的には院内感染の広がりが3人あり、20人近い濃厚接触者を発見するに至りました。そのため2週間以上の外来診療制限を余儀なくされ、救急車受け入れも大幅に制限する事態となりました。
4月16日ようやく終息宣言を出すことができ、幸いにも患者さんへの感染は起こしておりませんでしたが、この間、皆様や地域の医療機関にも大変ご迷惑をおかけしたことをこの場を借りてお詫びしたいと思います。
しかし今後も同様の事業所への感染持ち込みは繰り返し、しかも突然ある日、どの事業所でも起こることが予想されます。
この間、県内で多くの病院においてクラスターが発生していることと、今回の自分たちの経験を考え合わせると、通常の院内感染対策だけではこういう事態の予防は困難と考え急いで全医療・介護従事者の週一回の定期的なPCR 検査を、ワクチン接種終了までは公費で実施するよう、4月22日県庁を訪れて要求してきました。1回の検査が実費で一人あたり1万5千円かかって負担が大きいこと、また特定の病院に限定しての実施でも効果がないと考えてのことです。
あわせて、一連の病院クラスターの経験を広く医療介護業界で共有すること、疲弊が進行している従事者のメンタル・ヘルスへの注目と、進行中のワクチン接種における副反応で休業する職員への労災適用の徹底も求めました。
いま日本看護協会出版の「新型コロナウイルス ナースたちの現場レポート」という厚い本を買って読んでいるところなのですが、最初に東京上野の永寿総合病院の看護部長さんの手記が掲載されています。
看護師一人が区の保健所の検査でPCR陽性になったことから、職員の検査が始まると、すでに病院内に広く静かに感染が広がっていることを発見するという、緊急事態の始まりは他人事と思えず肌が粟立つような気がしました。そして「永寿総合病院勤務というだけで外では叩かれっぱなしなのに、せめて病院のなかではお互いに優しくはなれないの」と看護部長が叫ばなければならないところまで職員は追い詰められていくあたりもリアルです。
そのあたりのことを行政にも理解してほしくてこのような話もしましたが、引き続き何度でも意見を言い続けることが必要と考えています。
今日ご挨拶としてお話ししようと思ったことは以上ですが、今日の理事会の主要なテーマである来年度方針案と関連させていえば、この新型コロナ・パンデミックは現代の資本主義の制限を知らない利潤追求のために自然が大規模に破壊されたことによって生じたものであり、その意味では病原体を変えて今後何度も繰り返されるだろうという予想とともに、より大きな課題としての、社会経済格差の拡大、さらに重大な気候危機とまったく同じ原因によるものであることが重要だと思います。
もっとも貧しい人に最も深刻なコロナ感染被害が生じていることだけで直観的に理解していただけることだと思います。
結論的には、この資本主義を、いま、なくしてしまわない限り、パンデミックや社会経済格差の拡大、極大規模の気象・気候災害から私達が免れることが、もはやありえないことが日々明らかになっている、そのことがまさに現時点の特徴だと思います。
2021年3月31日、当会が運営する宇部協立病院の外来職員が新型コロナウイルスに感染したことが判明いたしました。
患者様、ご家族の皆様、地域の皆様ならびに関係者の皆様には、たいへんなご迷惑とご心配をおかけいたしまして心よりお詫び申し上げます。
感染が確認された職員につきましては、行政より「濃厚接触者は該当なし」との判断を頂いております。
4月1日においては、宇部協立病院での外来診療を休診し、既に院内の消毒作業も済ませ、感染拡大防止のための取り組みをすすめているところです。
今後とも行政の指示のもと、適切な対応に努めてまいります。
尚、4月2日以降の運営状況等の詳細につきましては、宇部協立病院ホームページをご参照して頂きますようお願い申し上げます。
健康のひろば 2021年4月号を発行しました。
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